Nature ハイライト
地球力学:最初の沈み込み帯
Nature 527, 7577
今回T Geryaたちが、最初の沈み込み帯がマントル・プリュームによって始まった可能性を、高分解能三次元数値熱機械モデルを用いて示している。彼らは、負の浮力を持つ強度が高い海洋リソスフェア、プリューム上のリソスフェアのマグマによる集中的な弱化と薄化、水を含む地殻によるスラブ界面の潤滑などの複数の要因が組み合わさって、自立した沈み込みのきっかけとなったことを見いだした。さらに、年代の若いプレートでは自立した沈み込みや全球的なプレートテクトニクスよりも間欠的なリソスフェアの滴下が促進されることから、彼らは、プリュームによって生じる沈み込みは、年代の古い海洋プレートで高温の初期地球でのみ起こり得たと考えている。
2015年11月12日号の Nature ハイライト
神経科学:不安と恐怖の調節機構
がん:遠隔転移は酸化ストレスによって減少する
分子生物学:BCL11Aエンハンサーの破壊解析
構造生物学:Na+活性化K+チャネルであるSlo2.2の構造
惑星科学:近傍にある岩石質で地球サイズの惑星GJ 1132b
量子物理学:離れているのにエンタングルした中性原子
量子物理学:反強磁性体の異常性に見られる異常
材料化学:液体なのに多孔性の材料
地球力学:最初の沈み込み帯
経済学:気候温暖化のコスト
DNA:DNA損傷部位での正電荷の役割