Nature ハイライト
神経科学:学習中の神経シーケンス形成
Nature 528, 7582
動物のナビゲーションや複雑な動き、記憶形成、その他の行動に際して、特定の順序で起こる神経活動(神経シーケンス)が観察されているが、こうした神経シーケンスが行動の学習中にどのように発達するのかはよく分かっていない。今回M Feeたちは、幼鳥の運動前野HVC(高次発声中枢)の活動を記録し、さえずりの「音節」を学習している期間の神経シーケンスの発達を追跡した。すると、早い時期に音節の「原型」が形成され、学習が進むにつれて、この前駆的な音節から高度に分岐した複数の新しい神経シーケンスが発達して出現する様子が観察された。著者たちは、1つの共通した前駆的シーケンスの伸長と分割によって複数の神経シーケンスが出現し得るとする機構モデルを提案している。
2015年12月17日号の Nature ハイライト
神経科学:学習中の神経シーケンス形成
神経科学:光遺伝学による交絡の影響
環境微生物学:根と葉の微生物相の解析
免疫学:A20タンパク質の抗アポトーシスおよび抗炎症作用
宇宙物理学:超新星を駆動している強磁場
量子物理学:エンタングル粒子の寄せ集め
気候科学:20世紀のグリーンランド氷床の損失
生物多様性:かつて酸性化した土壌での生物多様性の回復
微生物学:酸化的損傷の新規な修復系
分子生物学:相同組換えの制御