Nature ハイライト
分子生物学:相同組換えの制御
Nature 528, 7582
相同組換えは主に姉妹染色分体間で起こる。従って、相同組換えが起こるのは細胞周期中でDNAが複製された後のS期とG2期である。今回D Durocherたちは、複製以前の細胞周期段階であるG1期で相同組換えが抑制されている仕組みを解明した。非常に重要な局面は、BRCA1とPALB2–BRCA2の間の相互作用と、DNA末端切除の抑制であることが分かった。これらの活性を復元したところ、G1期にも相同組換えが起こり得ることが示され、非分裂細胞での遺伝子ターゲッティングに応用できる可能性が見えてきた。
2015年12月17日号の Nature ハイライト
神経科学:学習中の神経シーケンス形成
神経科学:光遺伝学による交絡の影響
環境微生物学:根と葉の微生物相の解析
免疫学:A20タンパク質の抗アポトーシスおよび抗炎症作用
宇宙物理学:超新星を駆動している強磁場
量子物理学:エンタングル粒子の寄せ集め
気候科学:20世紀のグリーンランド氷床の損失
生物多様性:かつて酸性化した土壌での生物多様性の回復
微生物学:酸化的損傷の新規な修復系
分子生物学:相同組換えの制御