Nature ハイライト 気候:古代における極域と赤道域の気候の関連 2004年2月19日 Nature 427, 6976 4.1万年周期で極域に影響を及ぼしている気候変動の規則的な揺れは、赤道域にも影響を及ぼしているかもしれない。地球は太陽の周りを公転しながら、自身もまた傾いた地軸を中心として自転している。この地軸の傾きの変化が気候を4.1万年周期で変動させる。Z LiuとT Herbertは、過去200万年の海表面温度に関する新たな記録を提示した。北半球高緯度域が4.1万年毎に規則的に氷結していた180万年前から120万年前の間、熱帯域でもこの周期がはっきりしていたことを見出している。より近い時代における地軸の傾きに関連していない10万年周期の氷期間氷期サイクルの間は、熱帯の4.1万年周期の信号はかなり弱かった。高緯度域の気候が熱帯の表面海水温度に影響を及ぼしていたはずだとLiuとHerbertは結論づけている。「LiuとHerbertは高緯度域と低緯度域との関連の強さを示す興味をそそる一例を提供した」と、K BillupsはNews and Viewsで述べている。 2004年2月19日号の Nature ハイライト 生態:魚投棄量減少の影響は仲間の鳥へ 生態:「足かせ」の無い異国で暴走する外来雑草 地球:縁まで押しだされた不適合元素 医学:腫瘍を締め上げる方法 気候:古代における極域と赤道域の気候の関連 量子物理:熱が逃げると 神経:一個の脳細胞でひげは動く 目次へ戻る