Nature ハイライト

進化生物学:「種分化遺伝子」Prdm9の作用機構

Nature 530, 7589

PRDM9は減数分裂で二本鎖切断部位を制御するDNA結合タンパク質であり、それをコードするPrdm9遺伝子は哺乳類で知られている種分化遺伝子の唯一の例で、近縁のマウス種間の雑種生殖不能の原因とされている。今回、ヒトPRDM9遺伝子のジンクフィンガードメイン配列を挿入することで二本鎖切断部位を変えることによって、マウスでの雑種生殖不能を解除できることが示された。従ってPRDM9は、種分化の初期段階で一般的な、しかし一過性の役割を持つ可能性がある。

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