Nature ハイライト
進化生物学:「種分化遺伝子」Prdm9の作用機構
Nature 530, 7589
PRDM9は減数分裂で二本鎖切断部位を制御するDNA結合タンパク質であり、それをコードするPrdm9遺伝子は哺乳類で知られている種分化遺伝子の唯一の例で、近縁のマウス種間の雑種生殖不能の原因とされている。今回、ヒトPRDM9遺伝子のジンクフィンガードメイン配列を挿入することで二本鎖切断部位を変えることによって、マウスでの雑種生殖不能を解除できることが示された。従ってPRDM9は、種分化の初期段階で一般的な、しかし一過性の役割を持つ可能性がある。
2016年2月11日号の Nature ハイライト
進化生物学:「種分化遺伝子」Prdm9の作用機構
神経科学:統合失調症の遺伝学
老化:老化細胞の有害な影響
素粒子物理学:衝突型加速器に向けて進歩するレーザー加速器
X線結晶学:不完全な結晶の構造決定
古生物学:初期のゴリラ系統に関する見直し
神経科学:オピエート依存に関与する神経回路
幹細胞:造血幹細胞ニッチの特徴付け
ウイルス感染:エボラウイルスのゲノムサーベイランス
構造生物学:Gタンパク質共役受容体の柔軟性