Nature ハイライト
再生:組織再生エンハンサーが見つかった
Nature 532, 7598
K Possたちは今回、ゼブラフィッシュの組織再生で遺伝子発現を活性化する創傷依存的なエンハンサーエレメントを明らかにした。彼らが「組織再生エンハンサーエレメント(TREE;tissue regeneration enhancer element)」と名付けたこのエレメントは、ゼブラフィッシュの心臓とひれで発現を指示する組織特異的モジュールに分けることができる。今回見つかったエレメントを使えば、ゼブラフィッシュの組織で、再生促進因子あるいは抗再生因子の発現を指示することが可能であり、従って再生効率を制御できる。また著者たちは、マイトジェン因子遺伝子の上流にTREEを導入することで、マウスの損傷組織における組織修復を促進できることを示している。
2016年4月14日号の Nature ハイライト
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再生:組織再生エンハンサーが見つかった
量子物理学:市民の力で量子物理学の問題を解く
地球化学:気候と地形
人類学:先史時代の南米の人口動態史
神経科学:夜の色覚
皮膚がん:加齢ががんのプログレッションに及ぼす影響
がんの代謝:細胞外マトリックスから脱落したがん細胞が増殖し続ける仕組み
がんゲノミクス:がんの活性なプロモーターでの変異率