Nature ハイライト
宇宙物理学:降着を受けている白色矮星連星系
Nature 533, 7603
今回、ヨーロッパ南天天文台が運用する超大型望遠鏡に設置されている観測機器Xシューターを用いて、J1433と呼ばれる白色矮星連星系について、可視域と近赤外域の時間分解分光を同時に行った結果が報告されている。得られたスペクトルによって、質量が太陽の0.055 ± 0.008倍で、平均のスペクトル型がL1、照射によって生じる昼側と夜側の平均温度差が57 Kの亜恒星ドナー(質量を失う側の伴天体)が存在することが明らかになった。今回の観測結果から、ホットジュピターや短周期の褐色矮星連星を含め、照射を受けた亜恒星天体の大気とその内部のモデルの経験的基準が得られる。
2016年5月19日号の Nature ハイライト
がんゲノミクス:がん細胞株の再評価
抗生物質:新規マクロライド系抗生物質に向けて
構造生物学:遺伝子転写開始の構造基盤
宇宙物理学:降着を受けている白色矮星連星系
生物地理学:深海の生物多様性を捉える
神経科学:報酬探索行動の選択と調節
再生生物学:サンショウウオの肢の前方–後方シグナル
内分泌学:ニューロテンシンは肥満の要因である
生物工学:二本鎖切断をしないDNA編集
ウイルス学:ジカウイルスが手ごわい理由