Nature ハイライト
神経科学:報酬探索行動の選択と調節
Nature 533, 7603
大脳基底核の直接路と間接路の活動は、前者が報酬関連行動を促進し、後者が報酬につながらない行動を抑制するとされる。今回、E YttriとJ Dudmanは、これらの経路が単に報酬につながる行動を選択するだけでなく、その報酬の獲得に必要な運動の速度の調節にも関わっていることを示した。マウスで、自発運動中に直接路または間接路を光遺伝学的に刺激すると、両経路とも、動機付けには影響を与えることなく特定の運動を学習によって加速したり減速したりできることが分かり、これはドーパミン依存的だった。今回の知見から、いずれの経路も報酬探索行動の基盤にある運動の速度を効果的に調節することが分かった。
2016年5月19日号の Nature ハイライト
がんゲノミクス:がん細胞株の再評価
抗生物質:新規マクロライド系抗生物質に向けて
構造生物学:遺伝子転写開始の構造基盤
宇宙物理学:降着を受けている白色矮星連星系
生物地理学:深海の生物多様性を捉える
神経科学:報酬探索行動の選択と調節
再生生物学:サンショウウオの肢の前方–後方シグナル
内分泌学:ニューロテンシンは肥満の要因である
生物工学:二本鎖切断をしないDNA編集
ウイルス学:ジカウイルスが手ごわい理由