Nature ハイライト
神経科学:時間を超えて異なる記憶を結び付ける
Nature 534, 7605
今回、短い時間内に作られた2つの別個の記憶は互いに結び付き、一方を想起すると他方も想起されるという最近の仮説の検証が行われ、その証拠が得られた。A Silvaたちは、自由行動中のマウスの頭部に小型蛍光顕微鏡を装着させてin vivoカルシウム画像化を行う技術などを使って、学習に依存する興奮性の変化が、短い時間内に作られた複数の記憶を、時間的・文脈的に結び付けることを示した。興味深いことに、こうした結合が起こるのに必要な海馬の興奮性増強が見られなくなった加齢動物では、記憶を符号化する細胞群の重複も、近接時間内で得た第2の記憶の強化も起こらない。
2016年6月2日号の Nature ハイライト
がんゲノミクス:乳がんの変異シグネチャー
がんプロテオミクス:乳がんのプロテオゲノミクス
構造生物学:NMDA受容体活性化のコンホメーション変化
構造生物学:光合成複合体中でのエネルギー移動
超高速フォトニクス:シリカにおけるペタヘルツ帯域幅の計測
地球物理学:地球の内核形成は昔なのか、それとも最近なのか
進化遺伝学:鱗翅類の外見に関わるcortex遺伝子
考古学:ネアンデルタール人が作った古代の石筍サークル
神経科学:時間を超えて異なる記憶を結び付ける