Nature ハイライト
気候科学:南極半島の気候における極端な自然変動
Nature 535, 7612
南極半島は、急速な温暖化の事例研究として頻繁に提示されている。今回J Turnerたちは、南極半島では、20世紀末期には温暖化傾向がかなり弱まっており、21世紀初頭にはおおむね寒冷化していたことを示している。南極半島は南極のほんの一部であるため、今回の知見は、南極やその他の地域のより一般的な寒冷化を示唆するものではない。今回の結果は、この地域の気温の十年変動が、主に全球の気温変動の駆動因と関連しているのではなく、局地的な大気循環内部の極端な自然変動に起因していることを示している。
2016年7月21日号の Nature ハイライト
神経科学:霊長類の脳における遺伝子発現
マイクロバイオーム:腸内細菌と宿主のインスリン感受性
がん治療:BRCA欠損がんで化学療法抵抗性が生じる新規な機構
材料科学:予想に反した電子対形成
気候科学:南極半島の気候における極端な自然変動
神経科学:恐怖を作り出す時間と場所
細胞生物学:膵臓β細胞の成熟マーカー
マイクロバイオーム:ヒトマイクロバイオーム内の可動性細菌遺伝子
免疫学:腸のこれまで知られていなかった防御機構