Nature ハイライト
神経科学:睡眠を調節するドーパミン性スイッチ
Nature 536, 7616
動物の睡眠にリスクとコストが伴うことは明らかだが、それを埋め合わせる利益が何かは、睡眠の恒常性の機構的な理解が進んでいないことなどから、ほとんど分かっていない。今回、G Miesenböckたちは、ショウジョウバエの扇状体に投射する睡眠促進ニューロンが、睡眠の必要性に応じて電気的活動状態と不活動状態を切り替えると報告している。この切り替えにはドーパミンが使われ、電位依存性と電位非依存性のカリウムチャネルを拮抗的に調節しており、睡眠恒常性を、特定されたニューロンの分子の生物物理学的性質に結び付けている。
2016年8月18日号の Nature ハイライト
神経科学:ショウジョウバエの睡眠促進細胞
がん:がんを誘導するクローン動態
生化学:PCNAをSUMO化する仕組みの解明
物性物理学:La2−xSxCuO4超伝導の物理
触媒:選択的メタン酸化の機構
行動遺伝学:求愛歌の違いにイオンチャネルが関係
神経科学:睡眠を調節するドーパミン性スイッチ
神経科学:ウィリアムズ症候群のiPSCモデル
発生生物学:マウス胚における初期の細胞選別現象
構造生物学:真核細胞の呼吸を駆動する酵素の構造