Nature ハイライト
生態学:ウイルスの全球マップ
Nature 536, 7617
ウイルスは地球上で起こるほぼ全ての生物地球化学的過程に影響を及ぼしているが、大規模調査でのウイルスの検出や単離、分類は難しいことが分かっており、全球的なウイルスの影響はまだ謎に包まれたままである。しかし近年、大量のメタゲノムデータが収集されるようになった。今回N Kyrpidesたちは、そうしたデータセットからより詳細な情報を抽出するための演算手法を開発し、ウイルスの生物地理学に関する初めての全球マップを作製した。全球的に収集された3000以上のメタゲノム試料に含まれるウイルスゲノム塩基配列が調べられ、既知のもので最大のファージを含む12万5000の部分的DNAウイルスゲノムが明らかになり、既知のウイルス遺伝子の数は16倍に増えた。
2016年8月25日号の Nature ハイライト
気候科学:工業の発展を示すより早期の気候の特徴
人類学:初期の農耕民はどんな人々だった?
生態学:ウイルスの全球マップ
細胞生物学:有糸分裂調節の基盤
機械工学:自己動力供給型ソフトマシンである「オクトボット」
生態学:生物多様性の重要性を掘り下げる
神経科学:「快適な」暖かさに応答するイオンチャネル
植物科学:ストリゴラクトン受容体は加水分解酵素としての役割も持つ
ウイルス学:ジカウイルスに有効なワクチン
がん:がん細胞を支えるネットワークが解明された
構造生物学:さまざまなGPCRの構造中に存在する共通項