Nature ハイライト
がん:がん細胞を支えるネットワークが解明された
Nature 536, 7617
がん細胞は一般に、周りの正常な細胞とは異なる代謝要求を持ち、代謝ネットワークが再編されている。C Sousaたちは今回、膵臓がんの腫瘍環境中にある星細胞は、同化作用に必要な炭素源として、他の供給源が不足している際に、アミノ酸のアラニンをがん細胞に供給することを示した。腫瘍細胞の方は、アラニンの分泌に必要とされる星細胞のオートファジーを誘発する。このクロストークにより、膵臓腫瘍細胞は他の必須栄養素が枯渇した環境で自身の代謝要求を満たすことができるのである。
2016年8月25日号の Nature ハイライト
気候科学:工業の発展を示すより早期の気候の特徴
人類学:初期の農耕民はどんな人々だった?
生態学:ウイルスの全球マップ
細胞生物学:有糸分裂調節の基盤
機械工学:自己動力供給型ソフトマシンである「オクトボット」
生態学:生物多様性の重要性を掘り下げる
神経科学:「快適な」暖かさに応答するイオンチャネル
植物科学:ストリゴラクトン受容体は加水分解酵素としての役割も持つ
ウイルス学:ジカウイルスに有効なワクチン
がん:がん細胞を支えるネットワークが解明された
構造生物学:さまざまなGPCRの構造中に存在する共通項