Nature ハイライト
		
		
        
		
		神経科学:「快適な」暖かさに応答するイオンチャネル
Nature 536, 7617
イオンチャネルのTRPファミリーに属する複数のメンバーは温度感受性であることが突き止められているが、痛みを伴わない温感刺激を神経が感知する機構はまだ解明されていなかった。それはTRPV3やTRPV4のようなそれらしい候補を遺伝的に欠失させても温度感知に影響がなかったからである。C TanとP McNaughtonは今回、クローン化したチャネルを用いる通常の方法を取らずに、実際の感覚ニューロンの温度刺激に対する反応を調べ、次いでRNA塩基配列解読を行うことで、33〜38°Cという非侵害域の温かさの感知にはTRPM2が遺伝的に必要であること、また意外にも、こうした温かさの感覚は自律神経系で伝達されることを突き止めた。
2016年8月25日号の Nature ハイライト
- 気候科学:工業の発展を示すより早期の気候の特徴
- 人類学:初期の農耕民はどんな人々だった?
- 生態学:ウイルスの全球マップ
- 細胞生物学:有糸分裂調節の基盤
- 機械工学:自己動力供給型ソフトマシンである「オクトボット」
- 生態学:生物多様性の重要性を掘り下げる
- 神経科学:「快適な」暖かさに応答するイオンチャネル
- 植物科学:ストリゴラクトン受容体は加水分解酵素としての役割も持つ
- ウイルス学:ジカウイルスに有効なワクチン
- がん:がん細胞を支えるネットワークが解明された
- 構造生物学:さまざまなGPCRの構造中に存在する共通項


