Nature ハイライト

がん治療:MCL1タンパク質は抗がん剤の標的候補

Nature 538, 7626

抗アポトーシス作用がある生存促進性タンパク質のMCL1はさまざまな腫瘍で発現しているが、今回このタンパク質の新規阻害剤が見つかり、その特性が報告された。S63845と名付けられたこの化合物は、ミトコンドリアが仲介するBAX/BAK依存性のアポトーシス経路を活性化し、複数の固形腫瘍モデルで有効性を示した。このことから、MCL1の阻害は単独でも、あるいは他の抗がん剤と併用した場合でも、実現可能な抗がん戦略となると考えられる。

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