Nature ハイライト
社会学:女性性器切除に対する姿勢
Nature 538, 7626
地球が以前よりも小さく感じられるようになり、グローバル化によって異なる文化的姿勢を持つ人々が接触するようになるにつれ、その結果として必然的に生じる社会的・文化的な対立をうまく調整していくことがますます重要性になっていくだろう。女性性器切除は、大きな議論の的となっているそのような文化的な慣例の1つである。今回E Fehrたちは、切除が行われている社会を教育するために、対照映画とこの問題をドラマ化した短い映画を用い、切除に対する潜在的姿勢を無作為化実験によって測定した。この短編映画は、対照映画と比べて、切除に対する意識を高め、切除に対する姿勢を良い方向に変え、中程度の持続効果を示した。文化的に物議をかもす慣例について、特定の社会内でもさまざまな考え方があることを際立たせることで、文化を変えることができるかもしれない。
2016年10月27日号の Nature ハイライト
学習アルゴリズム:ニューラルネットワークとコンピュータープログラムからなるハイブリッド人工知能
がん治療:MCL1タンパク質は抗がん剤の標的候補
宇宙物理学:三重星系の重力不安定性
惑星科学:月の高エネルギー巨大衝突起源説
量子物理学:量子系に触れる
超重元素:ノーベリウムの化学的性質を捉える
生物地球化学:大気中の二酸化炭素と植物の成長
古生物学:白亜紀の鳥類発声器
社会学:女性性器切除に対する姿勢
合成生物学:生まれ変わったリプレッシレーター