Nature ハイライト
社会進化学:子育ての負担を分かち合う
Nature 540, 7631
生物リズムはあらゆる生物に認められるが、社会性の種では、こうしたリズムを集団内の他の個体と同調させる必要がある。今回M Bullaたちは、共に子の世話に当たっている両親が互いの生物リズムをどのように同調させるのか、という問題に取り組んでいる。両親が互いのスケジュールを同調させて連続的な抱卵を成し遂げる渉禽類(シギ・チドリ類)32種について、91個体群の729の巣から得たデータを用いた研究から、環境条件が類似していても、また24時間という一様な環境信号があるにもかかわらず、社会的同調によって、飼育下の鳥類での研究から推測されたよりもはるかに多様な行動リズムが生じ得ることが分かった。飢餓ではなく捕食のリスクが、生物リズムの多様性の重要な決定要因である可能性がある。
2016年12月1日号の Nature ハイライト
神経科学:ウミユスリカの夜と昼の習性
細胞生物学:ミトコンドリアの機能不全を修正する新たな方法
構造生物学:伸長因子SelBのGTPアーゼ活性化
惑星科学:冥王星における揮発性物質の輸送のシミュレーション
惑星科学:スプートニク平原が準惑星冥王星を再配向させた仕組み
惑星科学:スプートニク平原の下に海が存在する可能性
惑星科学:スプートニク平原とカロンを結ぶ軸
生物地球化学:地球温暖化と土壌炭素損失
社会進化学:子育ての負担を分かち合う
細胞生物学:小胞体へ向かうもう1つの経路
細胞生物学:ダイナミンとミトコンドリアの分裂