Nature ハイライト
気候科学:更新世の間氷期のタイミング
Nature 542, 7642
全般的に気候が寒冷だった更新世における温暖な期間、つまり間氷期の存在は、さまざまな証拠からよく知られている。日射量の変化のタイミングは、地球と太陽の幾何学的配置の小さな変動によって調節されている。しかし、間氷期のタイミングや、間氷期のきっかけとなるのに必要な軌道配置の明らかな変化についてはっきりと説明することはまだ難しい。今回C Tzedakisたちは、夏季の日射量のしきい値に基づいて間氷期を予測する単純な統計モデルを提案している。このモデルは、100万年前に氷期サイクルが約4万1000年ごとから約10万年ごとに遷移したことと、前の間氷期からの時間の関数として退氷の可能性が増大することをうまく予測している。
2017年2月23日号の Nature ハイライト
気候科学:更新世の間氷期のタイミング
遺伝学:発達障害におけるde novo変異
神経科学:網膜での視覚特徴の表現
免疫学:マラリアワクチンの探索
生理学:新規のアディポカイン
地球科学:白亜紀に起きたカオス的な軌道変動
進化学:新たな化石から明らかになった初期の軟体動物形態
発生生物学:胚発生中の母性mRNAの除去
がん:抗がん剤がDNAに与える望ましくない作用
分子生物学:RNAメチル化を介して起こるtRNA修飾
細胞生物学:有糸分裂チェックポイント複合体の会合