Nature ハイライト
分子生物学:RNAメチル化を介して起こるtRNA修飾
Nature 542, 7642
DNAとRNAで起こる多数の修飾は、一般に考えられているよりもはるかに大規模で、既知の修飾は100種類を超えている。しかし、in vitroで簡単に再現できないものが多く、複数の修飾が連動して起こることが必要かもしれないとの見方が出されている。J Alfonzoたちは今回、寄生生物ブルース・トリパノソーマ(Trypanosoma brucei)で、このような連動する系を明らかにしている。tRNAThrの32番目のシトシンからウリジンへの脱アミノ化には2種類の酵素活性が必要で、反応は3-メチルシトシン(m3C)中間体の形成を経て起こることが分かった。さらに、m3CメチルトランスフェラーゼTRM140aの存在が、デアミナーゼADAT2/3の潜在的変異原性を抑えていることも分かった。
2017年2月23日号の Nature ハイライト
気候科学:更新世の間氷期のタイミング
遺伝学:発達障害におけるde novo変異
神経科学:網膜での視覚特徴の表現
免疫学:マラリアワクチンの探索
生理学:新規のアディポカイン
地球科学:白亜紀に起きたカオス的な軌道変動
進化学:新たな化石から明らかになった初期の軟体動物形態
発生生物学:胚発生中の母性mRNAの除去
がん:抗がん剤がDNAに与える望ましくない作用
分子生物学:RNAメチル化を介して起こるtRNA修飾
細胞生物学:有糸分裂チェックポイント複合体の会合