Nature ハイライト

がん:膵神経内分泌腫瘍のゲノミクス

Nature 543, 7643

膵神経内分泌腫瘍(PanNET)は、膵臓の上皮性新生物の中で2番目に多い腫瘍である。A ScarpaとS Grimmondたちは今回、国際がんゲノムコンソーシアムの一環として、102例の原発PanNETの全ゲノム塩基配列解読について報告し、その変異シグネチャーの解析結果を示している。彼らは、クロマチンリモデリング、DNA損傷修復、mTORシグナル伝達活性化、テロメア維持などの機能を持つ遺伝子で変異が頻繁に起きていることを見いだした。また、DNA修復遺伝子MUTYHの不活性化に起因するものを含む、複数の変異シグネチャーが明らかにされ、生殖系列がPanNET発生に予想以上に大きな関与をしていることが分かった。

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