Nature ハイライト
分子生物学:遺伝子内のDNAメチル化の役割
Nature 543, 7643
遺伝子プロモーターのCpG配列のDNAメチル化は、遺伝子発現のサイレンシングと関連するが、遺伝子本体上のDNAメチル化の機能はあまり明らかになっていない。今回S Olivieroたちは、このような遺伝子内DNAメチル化が、酵素Dnmt3bに依存しており、遺伝子本体で誤ったRNAポリメラーゼIIの結合や異常な転写開始が起こらないようにしていることを示している。伸長中のRNAポリメラーゼは、DNAメチル化とヒストンH3 K36のメチル化のクロストークを開始させ、転写の忠実度を確保している。
2017年3月2日号の Nature ハイライト
古生態学:熱水噴出孔に存在した初期生命
がん:膵神経内分泌腫瘍のゲノミクス
分子生物学:遺伝子内のDNAメチル化の役割
生化学:メタン触媒の分子構成
天文学:ガスのアウトフローはブラックホールの内部円盤に応答している
材料科学:歯のエナメル質から着想を得た強靭な材料
地球科学:地球の核の内部での結晶化
免疫学:CARで腫瘍拒絶をドライブする
細胞生物学:機械ストレスに応答した細胞分裂
植物科学:光化学系IIでのO=O結合形成