Nature ハイライト
分子生物学:クロマチンリモデリング因子の構造
Nature 544, 7651
クロマチンリモデリング因子はヘリカーゼ様のATP依存性酵素で、クロマチンの構造とヌクレオソームの位置を変化させて、調節タンパク質がDNAに接近できるようにする。今回Z Chenたちは、ヌクレオソームに結合した出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)のクロマチンリモデリング因子Snf2の低温電子顕微鏡構造を明らかにし、Snf2がDNAの位置を変える機構を提案している。Snf2は主に複数のヘリカーゼモチーフを使ってヌクレオソームと相互作用し、DNAの副溝に沿ってリン酸骨格に結合する。Snf2のDNA結合エレメントの大部分は他のファミリーのリモデリング因子でもよく保存されており、このようなヌクレオソームとの結合様式が広く利用されていることを示している。
2017年4月27日号の Nature ハイライト
動物行動学:子育ての遺伝学
分子生物学:クロマチンリモデリング因子の構造
構造生物学:アミノ酸輸送体の構造
材料科学:超高密度な析出物が超高強度鋼を作る
顕微鏡学:細胞の中を色素で観察
大気科学:砂漠が温暖化するほど嵐が増える
考古学:アメリカ最古のヒトの活動
神経科学:ヒト臍帯血は認知機能を高める
免疫学:細菌塊を形成させる抗体が腸管を守る