Nature ハイライト

神経科学:視索前野の睡眠促進ニューロン

Nature 545, 7655

視床下部の視索前野(POA)は、典型的な睡眠の調節に不可欠な領域の1つだが、この脳領域が睡眠調節過程にどのように関わっているかはよく分かっていない。今回Y Danたちは、さまざまな機能を持つニューロンが混在する中で、POAのニューロン群を特異的に標識する神経投射追跡法を用いて、POA内の睡眠時活動ニューロンの役割を解析した。その結果、POAの睡眠ニューロンはGABA作動性で、結節乳頭核に投射していて、睡眠時に活動するばかりでなく、活性化されると睡眠を促進することもできた。また、単一細胞の分子解析によって複数の遺伝子マーカー候補が挙がり、これらは今後、睡眠ニューロンを標的とした睡眠制御回路の解析に利用できるだろう。

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