Nature ハイライト
幹細胞:ヒト誘導多能性幹細胞の変動をマッピングする
Nature 546, 7658
今回、ヒト誘導多能性幹細胞イニシアチブ(HipSci)が、約300人の健康なドナーから700以上のヒト誘導多能性幹(iPS)細胞株を作製し、遺伝型および表現型を決定したことを報告している。これらのデータの解析からは、細胞間に見られる表現型の多様性の大部分は個体間の差異に起因することが示されたが、著者たちは、iPS細胞で再プログラム化後に繰り返し見られるまれな遺伝的異常がもたらす結果も評価しており、ヒト多能性細胞のトランスクリプトームを変化させ得るありふれた調節バリアントの地図を提示している。この情報源は複合形質やがんの遺伝的研究に役立つと考えられる。
2017年6月15日号の Nature ハイライト
幹細胞:ヒト誘導多能性幹細胞の変動をマッピングする
微生物学:下痢症の創薬研究
分子生物学:記憶形成における核内アセチルCoAの役割
応用物理学:ワイヤレス給電のためのパリティ–時間対称性
材料科学:みぞれ状の強誘電体
材料科学:タコから着想を得た粘着パッチ
免疫学:安定なT-bet発現で安全確保
細胞周期:サイクリンD3–CDK6代謝によるがん細胞の生存
がん治療:薬剤抵抗性を再プログラム化するがん細胞
構造生物学:抗CRISPRタンパク質はCas9の活性を阻害する