Nature ハイライト

材料科学:みぞれ状の強誘電体

Nature 546, 7658

強誘電体は、可逆的な自発電気分極を示す材料である。「リラクサー」強誘電体の望ましい特性は数十年前から知られているが、その機構的起源は依然として謎である。竹中寛之(米国ペンシルベニア大学)たちは今回、この不可解な材料の挙動に新たな視点をもたらしている。彼らは、根底にある電気双極子構造の重要な特徴を特定するとともに、融点近傍の水に見られる水と氷が混ざったような不完全氷結状態の混合相としてモデル化できるダイナミクスを見いだした。こうした概念的枠組みは、新しいリラクサー材料の設計と合成の指針として役立つはずである。

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