Nature ハイライト
天文学:赤色超巨星の高速運動するガス
Nature 548, 7667
赤色超巨星は、進化の最終段階の星である。こうした星の初期質量は、太陽質量の9倍よりも重い。赤色超巨星の大気は、複雑で多成分であり、これまで分光学的に研究されてきた。今回、大仲圭一(チリ・北カトリカ大学)たちは、近傍の赤色超巨星アンタレスの表面と大気に関する分光撮像観測データを報告している。その結果、最大で秒速20 kmの速度で上昇・下降する大きなガス塊が発見された。対流ではこうした動きを説明しきれないため、著者たちは、未知の過程が星の広がった大気の中で働いていると述べている。
2017年8月17日号の Nature ハイライト
進化学:滑空するジュラ紀の哺乳形類
天文学:赤色超巨星の高速運動するガス
ナノ科学:カオスの縁で計算する
人類学:初期の現生人類がスマトラ島に住んでいた
神経科学:味覚系をいじって苦味と甘味を混乱させる
幹細胞:皮膚は異常増殖を修正することでその形状を維持する
遺伝学:抗がん剤抵抗性を引き起こすlncRNA
細胞生物学:タンパク質分解につながるチャネル
細胞生物学:細胞膜からアクセスできる脂質シグナル伝達受容体