Nature ハイライト
生態学:森林生物多様性を脅かすエッジ効果
Nature 551, 7679
世界の森林の分断化は、生物多様性および生態系サービスの低下につながっている。今回M Pfeiferたちは、メタ解析を行い、世界各地の森林の哺乳類、鳥類、爬虫類および両生類の計1673種について、人間活動による森林分断化が個体数に及ぼす影響を評価した。その結果、分断化により生じた林縁がもたらす影響(エッジ効果)によって、これらの動物種の85%で個体数が変化しており、鳥類の11%、爬虫類の30%、両生類の41%、哺乳類の57%では、林縁に近づくほど個体数減少の度合いが著しいことが分かった。総合すると今回の知見は、世界の森林の半分以上において、脊椎動物個体群の崩壊が起きていることを示唆している。
2017年11月9日号の Nature ハイライト
生態学:森林生物多様性を脅かすエッジ効果
神経科学:老化のシグナル
構造生物学:転写開始前複合体中のTFIIH
天文学:非常に珍しい超新星
材料科学:ひずみを取り込むナノ双晶銅
大気化学:積層が乱れてできた氷
進化学:言語の進化を調べる
神経科学:神経精神医学に関する遺伝的手掛かり
海洋科学:海洋の微量栄養素を加減する
がん:抵抗勢力の溜まり場