Nature ハイライト
進化学:言語の進化を調べる
Nature 551, 7679
言語と遺伝子は世代間で伝達され、いずれも各段階でランダムな変動および自然選択により変化する可能性がある。J Plotkinたちは今回、12~21世紀の大規模なテキストのデータベースを用いて、これら2つの進化機構の寄与を評価した。得られた知見の一部、例えば希少な単語では一般的な単語よりもランダムな浮動が起こる傾向が高いことなどは、あまり驚くことではないかもしれない。しかし、一部の動詞では選択が不規則形に向かって働く傾向があり、これは時間とともに規則化するという通常の想定には反していて、押韻パターンの頻度の変化に関係している可能性がある。得られた知見は、ランダムな過程が言語進化において、これまで考えられていた以上に重要な役割を果たしていることを示唆している。
2017年11月9日号の Nature ハイライト
生態学:森林生物多様性を脅かすエッジ効果
神経科学:老化のシグナル
構造生物学:転写開始前複合体中のTFIIH
天文学:非常に珍しい超新星
材料科学:ひずみを取り込むナノ双晶銅
大気化学:積層が乱れてできた氷
進化学:言語の進化を調べる
神経科学:神経精神医学に関する遺伝的手掛かり
海洋科学:海洋の微量栄養素を加減する
がん:抵抗勢力の溜まり場