Nature ハイライト
がん免疫療法:チェックポイント因子はリンパ腫を抑制する
Nature 552, 7683
PD-1は免疫系における抑制性受容体として機能し、がん免疫療法の標的となっている。今回J Rulandたちは、PD-1が腫瘍抑制因子としても機能しており、ヒトT細胞リンパ腫では頻繁に欠失が見られることを明らかにしている。動物実験によって、PD-1の喪失は発がん性シグナル伝達経路の変化を引き起こして、T細胞非ホジキンリンパ腫の発症を促進することが分かった。このような経路を阻害すると腫瘍発生が低減する。これらの知見は、T細胞リンパ腫の治療に関わってくるだろう。
2017年12月7日号の Nature ハイライト
パーキンソン病:PINK1の構造
分子生物学:抗がん性tRNA断片
ナノテクノロジー:自己形成するナノ構造体
ナノテクノロジー:DNA折り紙を設計する
ナノテクノロジー:DNA折り紙を大量に作る
惑星科学:火星の粘土鉱物を作った蒸気
古生物学:「帽子」から絶滅リスクを予測する
免疫学:マラリア原虫の免疫逃避
がん免疫療法:チェックポイント因子はリンパ腫を抑制する
分子生物学:METTL3は腫瘍増殖を助ける