Nature ハイライト
神経科学:ドーパミンニューロンが次の運動を生み出す仕組み
Nature 554, 7691
黒質緻密部(SNc)という脳の特定の領域のドーパミンニューロンの欠失は、パーキンソン病患者の運動開始障害や運動の緩慢さの原因である。R Costaたちは、ドーパミンニューロンの運動と報酬に関する役割を探求した。マウスでは、SNcのドーパミンニューロンが自発運動の前に一過的に活動した。このニューロンは、運動の開始に関係するが、特定の動作に選択的であるわけではない。ドーパミンニューロンの活動を操作すると、次の運動を開始する確率と運動の速度が変わるが、進行中の運動には影響しない。これらの知見は、ドーパミン信号が自己ペース運動のゲーティングや促進に関する一般的信号として働いていることを示唆している。
2018年2月8日号の Nature ハイライト
進化学:動物の軍拡競走における強さと敏捷さ
がん:HER阻害のバスケット試験
生化学:塩基変化の基盤
構造生物学:2分子のダイニンで移動のペースを設定する
天文学:合体する星からの広角アウトフローが電波で明らかになった
材料科学:木材を処理して強度を高める
気候科学:燃料補助金の廃止がもたらす恩恵は限定的
神経科学:ドーパミンニューロンが次の運動を生み出す仕組み
アルツハイマー病:脳内のアミロイドβ病変を予測する血漿マーカー
免疫学:自然免疫と適応免疫が微生物相を形作る仕組み