Nature ハイライト

量子コンピューティング:捕捉イオンによる高速化

Nature 555, 7694

量子コンピューティングに有望なさまざまな技術の中で、捕捉原子イオンを用いる手法では、優れたコヒーレンスと動作忠実度が得られるが、固体系に匹敵する論理速度は、特にエンタングルメントの生成に必要な2キュービット演算においては、容易に得られない。今回D Lucasたちは、振幅変調レーザーパルスを用いて捕捉カルシウムイオンを制御し、光の位相変動に対してロバストなゲート動作を確保している。彼らは、99.8%の忠実度でエンタングルメントを生成し、2 μs未満のゲート持続時間を達成した。また、ゲート忠実度は低いが、約500 nsの高速動作も実証している。今回の実験研究は、捕捉イオン技術の大きな制限要因に取り組むものであり、著者たちは、論理演算をより多数のキュービットへ拡大するのに、この方法が寄与すると予想している。

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