Nature ハイライト
地球科学:地球内部の初期の分離を明らかにしたレユニオン島の岩石
Nature 555, 7694
ある種の火山性ホットスポットは、20億年以上前に形成された地球内部深部の領域から物質を供給されていると考えられ、その一部は、地球史の最初の5000万年以内に起こった分化事象(核やマントルなどの化学的に異なる領域への惑星物質の分離)の痕跡を残している。今回B Petersたちは、レユニオン島の火成岩から得られたネオジム同位体データについて報告している。このデータはヘリウム同位体データと相関があり、おそらく43億9000万年前という初期のケイ酸塩分化時に、これらの同位体系が同じように振る舞ったことを示唆している。彼らは、レユニオン島のマグマは、他の火山性ホットスポットと比べて著しく古い始原的な物質の供給を受けており、地球内部における太古の不均一性の形成と保存を解明する手段が得られる可能性があると結論している。
2018年3月1日号の Nature ハイライト
生物物理学:無秩序なタンパク質から作られる高親和性複合体
天文学:全天における吸収プロファイル
量子コンピューティング:捕捉イオンによる高速化
材料科学:伸びる電子デバイス
地球科学:地球内部の初期の分離を明らかにしたレユニオン島の岩石
神経生理学:微小な温度変化が睡眠を制御する
幹細胞:伸展により活性化されるイオンチャネルが幹細胞分化を促す
分子生物学:lncRNAを核へ案内する
分子神経科学:ハンチンチンの構造
構造生物学:クラスBのGPCR群で見られるバイアス型作用の基盤