Nature ハイライト

分子神経科学:ハンチンチンの構造

Nature 555, 7694

ハンチンチン(HTT)は胚の発生に不可欠な大型のタンパク質で、小胞輸送、エンドサイトーシス、オートファジー、転写調節などの細胞の多様な活動に関わっている。HTTと相互作用する物質は多数見つかっており、HTTはタンパク質–タンパク質相互作用のハブの中心に位置すると考えられている。HTT遺伝子に変異が生じるとN末端のポリグルタミン反復配列が伸長し、ハンチントン病が発症する。S Kochanekたちは今回、HAP40と複合体を形成した完全長ヒトHTTの構造を、4 Åに至る全体分解能で明らかにした。この詳細な構造によって、HTTの多様な細胞機能の詳しい解明に向かう道が開けるだろう。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度