Nature ハイライト
天体物理学:プラズマレンズで見たパルサー
Nature 557, 7706
星間物質を通る電波源は、その放射がプラズマによってわずかに異なる経路を通ることになるため、またたいて見える。このことから、プラズマでできたスクリーンをレンズとして使用できる可能性が提起されるが、実現はこれまで困難だった。今回R Mainたちは、「ブラックウィドウ」パルサーを、伴星からこのパルサーに流れ込むガスによってもたらされたレンズを通して観測した。伴星によるパルサーの食の際、その電波フラックスは70〜80倍に増大していた。増幅されたパルスに見られる周波数構造が、高速電波バーストFRB 121102で見られる構造と類似していることから、この電波バーストがプラズマレンズを通して観測されていると示唆される。
2018年5月24日号の Nature ハイライト
微生物学:細菌タンパク質の機能予測
天体物理学:プラズマレンズで見たパルサー
物性物理学:プラズモンの限界を探る
経済学:野心的な気候の目標が持つ経済的な魅力
人類学:ヒトの脳サイズ進化の駆動要因
神経変性:α-シヌクレインの凝集と闘う
発生生物学:肢発生におけるR-spondin 2の独立した役割
腫瘍免疫学:バイスタンダーT細胞の識別法
免疫学:骨髄増殖における腸の微生物の役割