Nature ハイライト
発生生物学:肢発生におけるR-spondin 2の独立した役割
Nature 557, 7706
R-spondinリガンド類は、いずれも特異的なLGR受容体を介して作用して、WNT分子からのシグナル伝達を増幅すると考えられている。今回B Reversadeたちは、このシグナル伝達経路の変異を特定することにより、R-spondin 2(RSPO2)がヒトの四肢の位置や数の特定に果たす役割が、LGRとは独立していることを明らかにしている。一連の結果は、ヒトにおいて肺の形成不全と四肢の完全欠損を特徴とするテトラ・アメリア症候群を引き起こすRSPO2の一連の劣性(潜性)対立遺伝子変異に関する解析や、ヒト細胞やアフリカツメガエル(Xenopus)における、このシグナル伝達経路の構成要素の解析から得られたもので、アフリカツメガエルでは、この経路の変化が過剰肢発生の誘発に十分であることが判明した。
2018年5月24日号の Nature ハイライト
微生物学:細菌タンパク質の機能予測
天体物理学:プラズマレンズで見たパルサー
物性物理学:プラズモンの限界を探る
経済学:野心的な気候の目標が持つ経済的な魅力
人類学:ヒトの脳サイズ進化の駆動要因
神経変性:α-シヌクレインの凝集と闘う
発生生物学:肢発生におけるR-spondin 2の独立した役割
腫瘍免疫学:バイスタンダーT細胞の識別法
免疫学:骨髄増殖における腸の微生物の役割