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心血管生物学:グルタミンシンテターゼの新しい機能

Nature 561, 7721

酵素であるグルタミンシンテターゼは、細菌からヒトまで進化的に保存されていて、グルタミン合成とアンモニアの解毒を担っている。今回G EelenとP Carmelietたちは、哺乳類のグルタミンシンテターゼが、血管新生での血管の発芽調節において、これまで知られていなかった機能を担っていることを報告している。内皮細胞および酵素分析、そしてin vitroやマウスにおけるグルタミンシンテターゼ活性の薬理学的操作や遺伝的操作を用いることで、グルタミンシンテターゼには自己パルミトイル化活性があり、その細胞内の局在に影響を及ぼしていることが実証された。自己パルミトイル化されたグルタミンシンテターゼは、RhoJと相互作用して、RhoJのパルミトイル化、膜局在化、活性化を持続させ、これが次に内皮細胞の運動性に影響を与える。グルタミンシンテターゼの薬理学的阻害により、マウスの失明眼や乾癬性皮膚疾患での病的な血管新生が減少したことから、この酵素を薬剤標的とすることは、過剰な血管の増殖を特徴とする疾患において、有望な抗血管新生治療法になると考えられる。

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