Nature ハイライト
構造生物学:天然状態の水晶体中にあるギャップ結合チャネルの構造
Nature 564, 7736
ギャップ結合は細胞間チャネルで、これが隣接する細胞間の直接の連絡を可能にしている。ギャップ結合は12個のコネキシンサブユニットからなる。細胞種特異的に発現されるコネキシンアイソフォームの数は生物によって異なっていて、このようなコネキシンタンパク質のさまざまな組み合せによってチャネルごとに独自の性質が確保されている。S Reichowたちは今回、天然状態の水晶体中にあってコネキシン46とコネキシン50から構成されるギャップ結合チャネル(Cx46/50)の単粒子クライオ(極低温)電子顕微鏡構造を報告している。今回のデータと、以前に報告されたコネキシン26からなるチャネルとの比較からは、このようなチャネルの構造機能相関に関する情報が得られた。この研究はまた、遺伝性白内障の形成と結び付けられた遺伝的変異がCx46/50チャネル構造上に占める位置を明らかにしている。
2018年12月20日号の Nature ハイライト
古生物学:ジュラ紀の海生爬虫類に見られる皮膚の配色および脂肪層
神経科学:苦難をも乗り越える強迫的欲求
構造生物学:天然状態の水晶体中にあるギャップ結合チャネルの構造
天文学:惑星状星雲中で生成される希少同位体
核物理学:アクチノイドの質量非対称な分裂の謎
物性物理学:ひねりの効いたカシミール効果
神経科学:ショウジョウバエのCO2への誘引は行動状態に応じて変化する
幹細胞:血液の起源
医学研究:心臓の異種移植に成功
免疫学:ノンコーディングRNAの翻訳が免疫応答に重要な役割を果たす
生物工学:改変された直交性「ステープル型」リボソームが示す新たな機能性