Nature ハイライト
ナノスケール材料:電子構造の変化を捉える
Nature 566, 7743
電子移動は多くの化学反応において重要な役割を果たしているが、電子移動の正確な影響、特に電子構造に対する影響を単一分子レベルでマッピングすることは困難である。今回J Reppたちは、電子のトンネリングを制御する電圧パルスと原子間力顕微鏡の導電性探針の振動を同期させると、こうしたマッピングを実現できることを示している。この方法を用いて、異なる電荷状態の個々の分子の電子構造がマッピングされ、電子移動の影響が可視化された。今回の方法は、複雑な酸化還元反応や荷電関連現象のサブオングストローム分解能での研究に、より広く役立つと予想される。
2019年2月14日号の Nature ハイライト
海洋生物地球化学:海洋の窒素固定のパターン
生化学:CRISPRツールキットの新たなツール
計算創薬:創薬で力を発揮した超大型化合物ライブラリー
応用物理学:ナノフォトニック冷却
ナノスケール材料:電子構造の変化を捉える
免疫学:遺伝毒性ストレスから腸を保護する
リウマチ性疾患:変形性関節症におけるコレステロール代謝の役割
代謝:TSC2依存的なmTORC1の調節
腫瘍免疫学:RNAのm6A修飾はマウスの抗腫瘍免疫応答を調節する
がん:遺伝的不安定性の進化