Nature ハイライト
免疫学:遺伝毒性ストレスから腸を保護する
Nature 566, 7743
組織は、DNA損傷や形質転換を引き起こす遺伝毒性因子に対処しなければならない。A Diefenbachたちは今回、腸では、遺伝毒性ストレスを受けると、3型自然リンパ球(ILC3)やγδ T細胞といった免疫細胞がサイトカインIL-22を分泌し、これが大腸の上皮幹細胞に取り込まれて、これらの細胞においてDNA損傷応答経路を誘導することを見いだした。このシグナルを伝達できない細胞は細胞死を逃れ、マウスにおいて大腸がんを発生させやすくなった。また興味深いことに、食餌に含まれるグルコシノレートの代謝物が、これらの免疫細胞におけるIL-22の産生を制御できることも明らかになった。
2019年2月14日号の Nature ハイライト
海洋生物地球化学:海洋の窒素固定のパターン
生化学:CRISPRツールキットの新たなツール
計算創薬:創薬で力を発揮した超大型化合物ライブラリー
応用物理学:ナノフォトニック冷却
ナノスケール材料:電子構造の変化を捉える
免疫学:遺伝毒性ストレスから腸を保護する
リウマチ性疾患:変形性関節症におけるコレステロール代謝の役割
代謝:TSC2依存的なmTORC1の調節
腫瘍免疫学:RNAのm6A修飾はマウスの抗腫瘍免疫応答を調節する
がん:遺伝的不安定性の進化