Nature ハイライト
免疫学:HIV免疫原の設計と評価
Nature 570, 7762
広範囲中和抗体はHIV-1感染を防御できるので、このような抗体を誘導できるワクチンは有効であるだろうと考えられる。だが、このような抗体の誘導はまだ実現していない。その一因は、生殖細胞系列の抗体遺伝子を発現するB細胞がHIV-1エンベロープ抗原に対して応答しないことである。M Nussenzweigたちは、保存されたモチーフを発現する抗原に対する初回応答を増強する免疫原の設計と評価について報告している。この免疫原は、糖分子を付加することである1つの部位の曝露度を上げ、他の部位を覆い隠すことによって、胚中心への侵入を競合できる広範囲中和抗体前駆体の数を増加させるように設計されている。著者たちは、このような免疫原がポリクローナルな状況下で目的のB細胞を活性化できることを明らかにした。
2019年6月27日号の Nature ハイライト
微生物学:微生物による薬物代謝
免疫学:HIV免疫原の設計と評価
量子物理学:エンタングルメントを機械的に媒介するもの
物性物理学:量子材料の画像におけるパターン認識
材料科学:磁場の最高記録
物理化学:結晶のライフサイクル
進化学:多細胞性へのカギとなる可塑性
合成生物学:合成された恒常性
生化学:合成が中途停止したタンパク質を取り除く