Nature ハイライト

量子物理学:エネルギー分解能を上げる

Nature 571, 7766

機械振動子の運動を記述するコヒーレント状態は、明確に定まったエネルギーを持たず、等間隔のエネルギー固有状態の量子重ね合わせである。この量子化された構造を明らかにすることは、単一フォノンのエネルギーよりも高い精度で力学的エネルギーを測定する装置が必要なため、簡単ではない。今回A Safavi-Naeiniたちは、チップ上にナノ機械圧電共振器とマイクロ波超伝導キュービットを集積したハイブリッドプラットフォームを示している。このプラットフォームでは、人工原子によって、機械振動子の運動エネルギーが感知され、そのフォノン数状態が望ましい分解能で得られる。今回の結果は、固体の機械的な物体の量子非破壊測定の実現、ひいてはナノ機械デバイスによる量子センシングのさらなる進歩につながる可能性がある。

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