Nature ハイライト

物性物理学:超伝導体における不均一な超流体の画像化

Nature 571, 7766

従来型の超伝導体はクーパー対という束縛された電子対からなり、こうした電子対は、エネルギー散逸のない流動を示す均一な超流体を形成する。それに対して、非従来型超伝導体では、クーパー対のサイズと密度がはるかに小さいため、銅酸化物超伝導体で実証されたように、不均一な超流体が形成される場合がある。今回M Allanたちは、鉄系超伝導体において非常に不均一な超流体を原子分解能で画像化し、その生成と、クーパー対に関連する準粒子の強さとが相関することを示している。今回の結果は、さまざまな物質種からなる非従来型超伝導体間で電子相に類似性があることを裏付けており、提案された手法を適用して、さまざまな量子物質の超流体密度を調べることができる。

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