Nature ハイライト

Cover Story:量子超越性:量子チップが初めて古典的なスーパーコンピューターの性能を超えた

Nature 574, 7779

今回J Martinisたちは、量子コンピューティングにおける重要な一歩について報告している。プログラム可能な量子コンピューターが、世界一強力な従来型プロセッサーより性能が優れていること、すなわち量子超越性と呼ばれる状況が、初めて実験的に実証されたのである。著者たちは、機能的な53個の量子ビット(キュービット)でできた量子プロセッサーを使って、乱数を生成する量子回路の出力のサンプリング(量子回路のキュービットの数が多くなればなるほど要求が厳しくなるタスク)を伴うタスクに取り組んだ。この量子プロセッサーは、Sycamoreと呼ばれ、約200秒で量子回路から100万個のサンプルを集めることができる。これを最先端のスーパーコンピューターで実行すると、約1万年かかると思われる。表紙は、Sycamoreチップの想像図。

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