Nature ハイライト
神経科学:ショウジョウバエでは1対のグルコース感知ニューロンが全身グルコースレベルのマスター調節因子である
Nature 574, 7779
グルコース感知ニューロンは、ホルモン放出、代謝率、食物摂取、自発運動の変化を調整することにより、局所的なグルコースレベルの変動に応答する。しかし、これらのニューロンが全身の糖調節に関与する仕組みはほとんど分かっていない。Y Ohたちは今回、ショウジョウバエ(Drosophila)モデルを用い、その脳で、内部のグルコースレベルを監視し、グルコース恒常性に不可欠な2つのホルモンであるインスリンとグルカゴンのハエでの同等物の放出を直接調節する、1対のグルコース感知ニューロンを特定した。このニューロン対の機能不全により、ヒトの2型糖尿病の特徴である高血糖が引き起こされることから、このようなニューロンによるインスリンとグルカゴンの分泌の協調的調節がハエの適切なグルコース恒常性に不可欠であると考えられる。
2019年10月24日号の Nature ハイライト
天体物理学:GW170817のデブリに見つかったストロンチウム
光物理学:トポロジカル光共振器
ナノスケール材料:反芳香族壁に囲まれたナノケージ
がんゲノミクス:正常大腸細胞における変異の全体像
遺伝学:正常肝臓と硬変した肝臓における変異の全体像
神経科学:微生物相は学習に影響を及ぼし得る
幹細胞:老齢期に生じる個体差の駆動要因
神経科学:ショウジョウバエでは1対のグルコース感知ニューロンが全身グルコースレベルのマスター調節因子である
免疫学:VISTAはPSGL-1の酸性pH選択的リガンドである
エピジェネティクス:新規なヒストン修飾
構造生物学:コハク酸受容体の構成とアンタゴニスト選択性についての構造学的知見