Nature ハイライト
免疫学:アダプタータンパク質TASLはSLC15A4を介してエンドソームのToll様受容体をIRF5に結び付ける
Nature 581, 7808
核酸を感知するエンドソームのToll様受容体(TLR)は全身性エリテマトーデスの発症に関与するとされてきたが、これらの受容体を介したシグナル伝達がI型インターフェロン(IFN)の産生を引き起こす機構は完全には明らかになっていない。G Superti-Furgaたちは今回、いくつかのエンドソームTLRによる転写因子IRF5の活性化に重要なアダプタータンパク質TASL(TLR adaptor interacting with SLC15A4 on the lysosome)を突き止めた。エンドリソソーム膜上の輸送体であるSLC15A4にTASLが誘導されることにより、IRF5が誘導され、IRF5は次に、TBK1および/あるいはIKKβによって活性化される。今回の研究は、全身性エリテマトーデスの治療薬の開発につながると期待される。
2020年5月21日号の Nature ハイライト
天文学:ビッグバンから15億年後に形成された円盤銀河
量子物理学:用途の広い分子
応用物理学:半球形の網膜を持つ生体模倣眼球
材料科学:秩序によって強くなる
化学:重水素を所定の位置に配置する
生物工学:ヒトの全身の単一細胞地図
医学研究:肥満におけるスタチンと微生物相
免疫学:アダプタータンパク質TASLはSLC15A4を介してエンドソームのToll様受容体をIRF5に結び付ける
構造生物学:DGAT1の機能についての構造的手掛かり
構造生物学:ACAT1の構造と機能の特徴