Nature ハイライト
光物理学:モアレポラリトン
Nature 591, 7848
励起子は、電子と正孔の対であり、半導体物質において光子の吸収によって形成される。光子と半導体の結合は光共振器を用いて増強させることができ、その結果として光と物質のハイブリッド準粒子である励起子ポラリトンが形成される。今回H Dengたちは、ヘテロ2層遷移金属ジカルコゲニドにおいて最近報告されたモアレ励起子と結合したポラリトンを報告している。こうしたモアレポラリトンは強い非線形性を示し、その特性はモアレ格子を変化させることによって制御できる。ヘテロ2層系と共振器の質をさらに向上させることで、ポラリトンブロッケード効果などの非線形効果を観測できるようになる可能性がある。
2021年3月4日号の Nature ハイライト
量子情報:フォトニック量子コンピューティング向けのプログラマブル・ナノフォトニックチップ
光物理学:モアレポラリトン
地球科学:粒界での応力誘起アモルファス化が引き金となるマントル変形
進化学:ダイアウルフとハイイロオオカミの間に遺伝子流動はなかった
遺伝学:COVID-19の重篤疾患に関連する遺伝的座位
神経科学:脳空間を再構築する
コロナウイルス:COVID-19重症患者では単球のISG群誘導が障害されている
生化学:溶解性細胞死におけるNINJ1の役割
生物物理学:相分離した細胞内液体のオートファジー
生化学:細胞内でタンパク質の反応速度論的性質を測定する
構造生物学:明らかになったクエン酸輸送機構