Nature ハイライト
遺伝学:COVID-19の重篤疾患に関連する遺伝的座位
Nature 591, 7848
これまでに、3番染色体上の1つの座位とABO式血液型の座位が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の入院と関連付けられている。K Baillieたちは今回、英国各地の集中治療室に収容されたCOVID-19重篤患者2244人から遺伝型データを収集し、英国バイオバンクの対照群データを用いてゲノム規模関連研究を行った。有意な関連が見いだされた8つの座位について、再現性を検証したところ、以前報告された3番染色体の1座位に加えて、新たに4つの座位の再現性が確認された(対象形質には「入院」を用いた)。これらの座位には、OAS遺伝子クラスター、TYK2、DPP9、IFNAR2が含まれる。さらに、メンデル無作為化とトランスクリプトーム規模関連解析の結果から、治療標的として生物学的に妥当と思われる候補遺伝子群が明らかになった。
2021年3月4日号の Nature ハイライト
量子情報:フォトニック量子コンピューティング向けのプログラマブル・ナノフォトニックチップ
光物理学:モアレポラリトン
地球科学:粒界での応力誘起アモルファス化が引き金となるマントル変形
進化学:ダイアウルフとハイイロオオカミの間に遺伝子流動はなかった
遺伝学:COVID-19の重篤疾患に関連する遺伝的座位
神経科学:脳空間を再構築する
コロナウイルス:COVID-19重症患者では単球のISG群誘導が障害されている
生化学:溶解性細胞死におけるNINJ1の役割
生物物理学:相分離した細胞内液体のオートファジー
生化学:細胞内でタンパク質の反応速度論的性質を測定する
構造生物学:明らかになったクエン酸輸送機構