Nature ハイライト
地球科学:粒界での応力誘起アモルファス化が引き金となるマントル変形
Nature 591, 7848
カンラン石に富む岩石の力学的性質は、地球のリソスフェアとアセノスフェアの間の力学的結合の理解に重要である。しかし、多結晶塑性モデルに粒界の力学を取り入れるための理論的枠組みは存在しない。今回V Samaeたちは、そうした機構を特定し、フォルステライト中では、応力下において粒界でアモルファス(非晶質)化が生じ、こうしたアモルファス相内での粒界移動の活性化によって、カンラン石に富む岩石の延性化が始まることを示している。著者たちは、高応力条件が出現する地球深部では、この機構が塑性過程の引き金となる可能性があると提案している。
2021年3月4日号の Nature ハイライト
量子情報:フォトニック量子コンピューティング向けのプログラマブル・ナノフォトニックチップ
光物理学:モアレポラリトン
地球科学:粒界での応力誘起アモルファス化が引き金となるマントル変形
進化学:ダイアウルフとハイイロオオカミの間に遺伝子流動はなかった
遺伝学:COVID-19の重篤疾患に関連する遺伝的座位
神経科学:脳空間を再構築する
コロナウイルス:COVID-19重症患者では単球のISG群誘導が障害されている
生化学:溶解性細胞死におけるNINJ1の役割
生物物理学:相分離した細胞内液体のオートファジー
生化学:細胞内でタンパク質の反応速度論的性質を測定する
構造生物学:明らかになったクエン酸輸送機構