Nature ハイライト

統計力学:アクティブマターにおける非相反性の重要性

Nature 592, 7854

非相反性は、平衡から外れた系に共通した特徴であり、大まかには、時間の向きを逆にすると系が異なる振る舞いをすることを意味する。エネルギーを消費する、従って平衡から外れる「エージェント」の集団であるアクティブマターにおいては、非相反性は、系の個々の要素同士の相互作用に現れることがある。今回M Fruchartたちは、こうしたエージェントの集団的挙動の制御に非相反性がいかに重要かを調べ、非相反性の程度とその固有の「ノイジネス(noisiness)」の関数としてアクティブマター系の相挙動をマッピングしている。得られた枠組みは、物理系、生物系、計算系といったさまざまな系の挙動の理解に役立つはずである。

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