Nature ハイライト
コロナウイルス:南アフリカでのSARS-CoV-2変異株のゲノム疫学
Nature 592, 7854
T de Oliveiraたちは今回、おそらく南アフリカで2020年8月初旬に出現した、新しく特定された重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)変異株について報告している。この変異株(501Y.V2)は、スパイクタンパク質の8つの変異によって定義される。これらの変異には、抗体による中和に対する抵抗性と関連付けられているE484K置換を生じる変異や、SARS-CoV-2の受容体であるヒトACE2に対する結合親和性を亢進させるN501Y置換を生じる変異が含まれる。ゲノムデータから、501Y.V2系統がさまざまな地域において急速に拡散して他の系統と置換していることが分かり、これは501Y.V2系統が他の系統よりも伝播しやすいことを示唆している。
2021年4月15日号の Nature ハイライト
統計力学:アクティブマターにおける非相反性の重要性
材料科学:トポロジーを変えるポリマーネットワークのファスナー
火山学:カルデラ崩壊のモデル化
環境科学:生物多様性と食料と炭素のための海洋保護
進化学:ヒトとチンパンジーのハイブリッド細胞を用いて大脳皮質の進化を探る
幹細胞:ストレスは毛包幹細胞ニッチを介して発毛を阻害する
植物科学:受精を確実に成功させる
コロナウイルス:南アフリカでのSARS-CoV-2変異株のゲノム疫学
免疫学:NASH誘発性肝細胞がんにおけるCD8 T細胞の腫瘍を促進する役割
構造生物学:セロトニンのさまざまな作用の調節機構